── 技術の前に“判断”が止まっていないか
「守備が下手だな」
外野を守っていると、
この一言を言われたことがある
選手は少なくないと思います。
でも、
外野手の“守備が下手”って、
何を指しているのか。
ここをちゃんと説明できる人は、
実はあまり多くありません。
外野手としてプレーしてきた立場
から言わせてもらうと、
この評価はかなり曖昧です。
外野手の「守備が下手」は、どんな場面で言われるのか
多くの場合、外野手が「下手」と言われるのは、
こんな場面です。
- 後ろのフライを追ってバンザイしてしまう
- 内野と外野の間に落ちる、いわゆるポテンフライで 一歩目が後ろに出てしまう
- 打球に対する反応が遅れる
これらをまとめて、
「判断力がない=守備が下手」
という評価をされがちです。
でも、
ここで一度立ち止まって考えてほしい。
それって、
本当に技術不足でしょうか?
守備が安定しない原因は「技術」じゃないことが多い
結論から言います。
外野手の場合、
こういったミスの多くは
技術不足というより、経験不足に近いものです。
- 打球を見てから動く判断
- 最初の一歩の方向
- 落下点までのイメージ
これらは、
フォームや捕球技術だけで
解決するものではありません。
だからこそ、
外野手が最初に見直すべきなのは、
捕り方やグラブさばきではない。
外野手が最初に見直すべきなのは「準備」と「判断」
外野手の守備力は、
打球が飛んでから決まるわけではありません。
打球が飛ぶ前に、
どれだけ情報を持っているか。
ここで、
守備の8割が決まります。
【実体験】自分が意識して見ていたこと
私自身、
外野を守る中で
意識的にやっていたことがあります。
それは、
試合前に「球場を見る」ことです。
普段練習しているグラウンドでは、
自然と分かっていることも、
試合会場が変わると一気に分からなくなります。
だから、
特に遠征や初めての球場では、
次のような点を必ずチェックしていました。
フェンスまでの距離
守備位置からフェンスまで、
どれくらいあるのか。
特に定位置から見た時の感覚は重要です。
- 思ったより近いのか
- 余裕があるのか
これを知っているだけで、
後ろの打球への判断が変わります。
フェンスの材質(壁か、クッションか)
フェンスが
- クッションなのか
- ただの壁なのか
これは、安全面だけでなく、
打球の処理にも直結します。
クッションなら多少強気に追える。
壁なら、
無理せずフェンス前で止まる判断も必要。
事前に知っているかどうかで、迷いが減る。
芝の長さ・状態
- 天然芝か人工芝か
- 芝が短いか、荒れているか
芝が荒れていれば、
ステップを小刻みにした方がいい場面もあります。
こういった情報も、
守備中の細かい判断につながります。
外野から見た「背景」
意外と見落とされがちですが、
外野から見た時のバックネットの色や背景も大事です。
- 打球と色がかぶらないか
- 昼と夕方で見え方が変わらないか
フライが見えづらい要因は、
技術ではなく環境にあることも多い。
なぜこれが「守備力」につながるのか
これらはすべて、
捕球技術の話ではありません。
でも、
これを意識している外野手と、
何も考えずに立っている外野手では、
打球が上がった瞬間の迷いが、まったく違う。
- 一歩目が出る
- 判断が遅れない
- 無理な追い方をしなくなる
結果として、
「守備が安定している外野手」
に見えるようになります。
守備ドリルや反復練習の意味
もちろん、
反復練習や守備ドリルが不要
だと言っているわけではありません。
むしろ、
経験不足を補うために必要です。
ただし、
「技術を直すため」ではなく、
判断の経験値を増やすため
という意識で取り組むことが大切。
以前紹介した守備ドリルも、
この考え方があってこそ意味を持ちます。
「守備が下手」と言われた時こそ、順番を間違えない
外野手が
「守備が下手」と言われた時、
いきなり
- 捕球練習を増やす
- グラブを変える
- フォームを直す
こうしたくなる気持ちは、
よく分かります。
でも、
最初に見直してほしいのはそこじゃない。
- 何を見ていたか
- どんな準備をしていたか
- その球場を理解していたか
守備は、技術の前に判断。
最後に|下手と言われた時は、成長の入口
外野手の守備は、
数字で評価されにくい分、
「下手」という言葉で片付けられがちです。
でもその中身を分解していくと、
多くは準備と判断の話に行き着きます。
もし今、
守備に自信が持てなくなっているなら、
まずは捕る前の自分の立ち位置を見直してみてください。
そこが整えば、
技術はあとから必ずついてきます。
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