【実体験】努力しているのに球速が落ちた理由|高1ピッチャーだった私の失敗

ピッチャー

はじめに|期待されて入学したはずだった

高校1年生の春。

私は、
「鳴り物入り」と言われる形で高校に入学した。

中学時代、
140km近いストレートを投げていたピッチャー。

全国大会には行っていないが、
県内ではそれなりに名前を知られていたと思う。

高校でも

「1年生からエースになって、プロ注目のピッチャーになる」

そんな夢のような目標を、本気で思い描いていた。

でも、そのスタートは、
今振り返ると完全に間違っていた。

高校で待っていた“今までで一番きつい練習”

高校の練習は、正直これまでで一番厳しかった。

走り込み。

投げ込み。

毎日のように続く高強度のメニュー。

でも当時の私は、

  • 体のケア
  • ストレッチ
  • 自己管理
  • 疲労を抜く意識

そういうものを、ほとんど考えていなかった。

「強い練習をやっていれば、勝手に強くなる」

どこかで、
そう信じていたんだと思う。

その結果、体重は落ち、
体のバランスは崩れ、疲労だけが溜まっていった。

気づいた時には、球速が落ちていた

夏の大会前。

久しぶりに、
スピードガンで球速を測った時に目を疑った。

130kmも出ていなかった。

140km近く投げていたはずの
ストレートが、130kmを下回る。

当然、
変化球のスピードも落ちる。

今まで打たれなかったボールが普通に打たれる。

コースに決めても、平気で弾き返される。

「何を投げても打たれる」

そんな感覚に近かった。

期待と現実のギャップが、心を削った

1年生からエースになる。

プロ注目のピッチャーになる。

本気で信じていた分、
この現実はあまりにもショックだった。

しかも寮生活。

家族に気軽に相談することもできない。

次第に向上心は薄れ、

「とりあえず練習をサボらずにやろう」

そんな“守り”の考え方に変わっていった。

夏の大会ではベンチ入りし、
試合で投げる機会ももらえた。

でも──

弱い相手には抑えられても、
強い相手にはすぐ打たれて交代。

それが、
高校1年生の私の現実だった。

「練習しているのに、なぜ伸びないのか」

一番苦しかったのは、ここだった。

  • 練習は誰よりもやっている
  • 手も抜いていない
  • なのに、成長しない

「なんで技術的に伸びないんだろう」

答えが見えないまま、時間だけが過ぎていった。

価値観が壊れた、先輩の145km

そんな中、2つ上の3年生ピッチャーがいた。

その先輩も中学時代は有名で、
140km近いストレートを投げていた投手。

でも高校ではフォームをいじられ、
伸び悩み、3年夏でも130km前半。

正直、当時の僕は

「この人くらいなら、いずれ超えられるかも」

そんな失礼なことを考えていた。

引退から数か月後。

3年生を送る紅白戦で、
その先輩がマウンドに立った。

久しぶりの登板。

最初の一球を測った瞬間──

145km。

頭が真っ白になった。

「練習しない方が伸びるのか?」

本気で、
そんなことを考えるほど衝撃だった。

気づいたのは「量より、向き合い方」

もちろん、
その先輩が何もしていなかったわけじゃない。

・フォームの見直し

・体のケア

・肉体改造。

“投げない時間”を、
意味のある時間にしていたんだと思う。

その姿を見て、はっきりわかった。

  • 練習量だけではダメ
  • メニューの目的を理解していないと意味がない
  • どんな環境でも、考えなければ伸びない

どんなに良い指導者がいても、
どんなに才能があっても、
考えずにやれば、上にはいけない。

冬、練習への向き合い方を変えた

チーム練習をサボることはしなかった。

でも、
それだけで終わらせるのをやめた。

  • ウェイトトレーニング
  • ストレッチ
  • 体幹トレーニング
  • 投球動作と結びつけて考える

「この練習は、投球のどこにつながるのか」

球速を上げるため、ではなく、
投手として成長するための練習に切り替えた。

冬を越えて、少しずつ戻ってきたもの

高校2年生になる頃、
球速は130kmから135km前後まで戻ってきた。

先発として投げ切れる体力もついた。

「冬にやってきたことは、間違っていなかった」

そう思えたのは、大きかった。

さらに、
球速だけじゃない成長もあった。

  • カウントを想定した投球
  • ランナー別の考え方
  • クイックやテンポ
  • 今の実力で、どう抑えるか

エースではない。

でも「信頼されるピッチャー」にはなれた気がした

この経験が教えてくれたこと

この高校1年生の経験は、
今でも自分の中で強く残っている。

努力しているのに伸びない時、
問題は“量”じゃないことが多い。

向き合い方を間違えると、
努力は簡単に裏切られる。

でも、考え方を変えれば、
同じ練習でも意味は変わる。

この冬の経験を通して、
私は
「球速以外で、投手としてどう戦うか」
を考えるようになった。

▶ 高2で気づいた「信頼される投手」の条件
(球速が全てじゃなかった話)

【実体験】球速が全てじゃなかった|高2で気づいた「信頼される投手」の条件
球速135kmでも試合は作れる。高2で学んだ投球術と考え方。クイック、テンポ、カウント…今の実力で戦う投手になるまでの実体験。

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