練習では打てるのに、試合になると打てなくなる本当の理由

育成論・野球哲学

「練習では打てているのに、試合になると結果が出ない」

野球に取り組んできた人なら、
一度は耳にしたことがある
悩みではないでしょうか。

私自身、高校時代に
このタイプの選手の
代表例のような存在でした。

高校時代、私は「連チャン」と呼ばれていました

高校時代、私はよく

**「連チャン」**と呼ばれていました。

連チャンとは、

練習チャンピオンの略。

シートバッティングやフリーバッティングでは、
誰にも負けないくらい結果を出す。

しかし、試合になると
人並み以下の成績に終わってしまう。

そんな選手につけられる、
少し皮肉の混じった呼び名です。

当時は、

「自分は気持ちが弱いんだ」

「勝負強さが足りないんだ」

そう思い込もうとしていました。

しかし今振り返ると、
その見方は違っていた
と感じています。

本当に原因は「気持ちの弱さ」なのか

練習で結果が出るのは、
偶然でも、
たまたまでもありません。

  • 調子が良い
  • 取り組み内容が合っている
  • 準備ができている

理由があるから、
結果が出ている
のです。

それにもかかわらず、

  • 「結果が良いのはたまたまだ」
  • 「練習で打たなくてもいいから、試合で結果を出せ」

こうした言葉をかけられることで、
選手は少しずつ
自分の取り組みを疑い始めます。

壊されていたのは「技術」ではなく「自信」

決して、
間違った練習をしていた
わけではありません。

本来であれば、
そのまま試合でも結果を出せるだけの
準備と自信はあったはずです。

それでも試合になると力を出せなかったのは、
気持ちの弱さではなく、
周囲の評価や言葉によって、
思考が崩されていたから
ではないでしょうか。

「打たなければ意味がない」

「結果を出さないと評価されない」

そうした空気の中では、
打席に立った瞬間、
考えるべき対象はボールではなく、
結果そのものになってしまいます。

「勝負強さ」「メンタル」で片付けてはいけない

試合で結果が出ないと、すぐに

  • 勝負弱い
  • メンタルが弱い

とひとまとめにされがちです。

しかし、
それでは本質が見えません。

本当に見るべきなのは、

  • 日頃、どんな取り組みをしているのか
  • どんな準備で打席に入っているのか
  • その積み重ねを、本人が信じられているか

個々のプロセスです。

この視点を持つことは、
選手にとっても、
指導者にとっても、
必要不可欠だと感じています。

それでも、人は感情を持つ

もちろん、人間です。

特に中学生や高校生であれば、
他人の実力や才能に嫉妬したり、
悔しい気持ちを抱いたり
することもあります。

私自身も、
そうした感情を何度も経験してきました。

ただ、
その気持ちを口に出したところで、
状況が良くなることはほとんど
ありません。

感情を「成長」に変えるための問い

大切なのは、
その悔しさをどう扱うかです。

感情を誰かにぶつけるのではなく、
自分の成長に向ける。

たとえば、

  • 「打つ時、どんなイメージでバットを振ってる?」
  • 「打席に立ったら、どの球種、どのコースを待ってる?」

こうした問いを、
自分自身に投げかけてみる。

言葉にすることで、
思考が整理され、
行動が変わり始めます。

良い循環は、チームを強くする

この思考の循環が続いていくと、

  • 個々のパフォーマンスが上がる
  • お互いの考え方を共有できる
  • チーム内に前向きな空気が生まれる

結果として、
チーム全体の力も確実に上がっていきます。

誰かを下げることで安心するのではなく、
互いの考え方を高め合う。

それこそが、
本当に強いチームの土台だと思います。

甲子園を目指すなら、なおさら必要な意識

甲子園を目指すチームであれば、
技術やフィジカルだけでなく、
考え方の質が結果を大きく左右します。

  • 自分の取り組みを信じる
  • 仲間の努力を認める
  • 感情を成長に変える

この意識を持てるかどうかは、
個人だけでなく、
チームの未来にも直結します。

まとめ|練習で打てる選手は、弱くない

練習では打てるのに、
試合で結果が出ない選手は、
決して弱いわけではありません。

ただ、

積み上げてきたものを信じ切れない環境にいただけです。

結果だけで評価するのではなく、
日々の取り組みに自信を持たせる。
その積み重ねが、
試合で力を発揮できる選手と、
強いチームを育てていきます。

練習で打てている選手が、
試合のチャンスで力を出せないのは、
能力不足ではありません。

チャンスの場面で、
選手の中で何が起きているのかを、
育成論の視点から詳しく解説しています。

▶チャンスで打てない選手が「技術以外」でつまずいている理由

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